買ったのに読めていない本が、本棚の端や机の上に積み上がっていく。「また買ってしまった」と、ちょっと後ろめたい。読書が好きな人なら、きっと一度は経験があると思います。
私の場合、読みきれていないのは、ビジネス書やIT関連の専門書がほとんどです。以前は、気になる本があれば、わりとすぐ買っていました。仕事に役立ちそうな本や、興味のある技術の本を買って、休日にまとめて読む、というのが定番のパターンでした。
それが、子どもが3人になってからは、まとまった読書時間を取るのがぐっと難しくなりました。夜に読もうと思っていても、寝かしつけの途中で、自分も一緒に寝てしまいます。
でも、積読は意志の弱さが原因ではありません。この記事では、積読が増える仕組みを整理して、無理なく付き合うための5つの方法をご紹介します。
先に、全体の流れを図にしておきます。くわしくは、このあと順番にお話しします。
🌱 積読は、悪いこと?
積読とは、買った本を読まずに積んでおくことです。「ちゃんと読んでから、次を買うべき」という考え方もありますが、手元にあるからこそ、気分に合わせて本を選べる、という良さもあります。「今日はこれを読みたい」と思った時に、すぐ手に取れるのは、積読の強みです。
ただ、こんな状態になると、積読は少しつらくなります。
- 何を持っているのか、自分でも分からない
- 同じ本を、また買ってしまった
- 置き場所がなくなってきた
- 本を見るたびに、罪悪感がある
つまり、問題は「積んであること」ではなく、把握できていないことと、気持ちの負担です。
🤔 積読が増える3つの理由
買った時が、いちばん読みたい時
本を買う瞬間は、「これを読みたい」という気持ちが、いちばん高まっている時です。その熱量は、家に帰って数日たつと、少しずつ落ち着いていきます。買った時の自分と、読む時の自分に、ずれが生まれるのです。
いつ読むか、決めていない
「いつか読む」は、実質「読まない」に近いことが多いものです。特に子育て中は、自分の時間が細切れになりがちで、読書は後回しになります。
手元の本が、見えていない
本棚の奥や、箱の中、電子書籍のアプリの中にある本は、存在を忘れてしまいます。忘れた本は、読む対象にもならず、場合によっては、同じ本をまた買ってしまうことにもつながります。
① 持っている本を、一覧にする
まず、積読を「見える化」します。いきなり読もうとせず、何冊あるのかを把握するところからです。手帳でも、表計算でも、アプリでも、続けやすいものなら何でも構いません。バーコードで登録できるアプリなら、数十冊でも短い時間で終わります。
一覧にすると、「思ったより多い」「同じジャンルばかり買っている」「この本は、もう読む気がしない」といった気づきが、自然と出てきます。
② 「今読む本」を、3冊に絞る
一覧ができたら、積読の中から「今の自分が読みたい本」を3冊だけ選びます。残りは、いったん「待機」にして、意識から外します。
何十冊もあると、どれから読めばいいのか迷って、結局どれも開かなくなります。選択肢を3冊まで減らすと、「次はこれ」と決めやすくなります。3冊のうち1冊は、薄い本や読みやすい本にしておくと、読み終える達成感が得やすく、次へ進む勢いがつきます。
③ 手放す基準を、先に決める
積読を整理する時、いちばん悩むのが「手放していいのか」です。
私も、仕事関係の本を整理した時は、少し迷いました。一度読んだ本でも、当時の仕事や考え方を思い出すきっかけになるからです。「また必要になるかもしれない」と思って、いったん本棚に戻したことも、何度かあります。
そこで、基準を決めてみました。
- 情報が古くなっている
- 同じ内容を、別の本で学べる
- 何年も開いていない
この3つのどれかに当てはまる本を中心に、手放しました。基準を先に決めておくと、迷う時間がぐっと減ります。「1年触れていない本は手放す」のように、1つだけでも十分です。
手放し方は、古書店やフリマアプリで売る、知人に譲る、などがあります。寄贈は、受け入れ条件が施設ごとに違うので、事前に確認してください。
子どもの絵本は、少し事情が違います。本人が気に入っている本や、何度も読み聞かせた本は、多少傷んでいても、残しておきたいと思います。本の価値は、情報としての価値だけではないんだなと感じます。
④ 買う前に、持っていないか確認する
入口の工夫も、効果があります。本を買う前に、次のことを確認します。
- すでに持っていないか(一覧で見る)
- 図書館で借りられないか
- 電子書籍の試し読みで、内容を確認できないか
- 今の積読を読んでから、でも困らないか
「持っていないか」の確認は、二重買いの防止にもなります。管理の方法は、「同じ本を二重買いしない方法」で比べています。「買う前に、1日置く」というルールも、おすすめです。
⑤ 全部読もうとしない
最後に、いちばん大切なことです。買った本を、全部読み切る必要はありません。
気になる章だけ読む、数ページで「今じゃないな」と思ったら閉じる、というのも、立派な読書です。「読み切れなかった」という罪悪感は、次の本を手に取る気持ちを重くしてしまいます。
私は、以前は「読むために本を買う」感覚でした。今は、「いつか読みたい本を、手元に置いておく」という感覚も強くなりました。それくらいの気持ちでいると、積読との付き合いが、ずいぶん楽になります。
まとめ:ゼロにするより、選べる状態に
積読が増えるのは、買った時の熱量と読む時の気持ちがずれること、いつ読むか決めていないこと、持っている本が見えていないことが原因です。
- 持っている本を、一覧にする
- 「今読む本」を、3冊に絞る
- 手放す基準を、先に決める
- 買う前に、持っていないか確認する
- 全部読もうとしない
目標は、積読をゼロにすることではなく、「何があるかを把握して、読みたい本を選べる状態」にすることです。まずは、手元の本を一覧にするところから、気軽に始めてみてください。