読み聞かせで、わが家のいちばんの失敗は、親の都合で、進めようとしてしまったことです。
ある日、5歳の子に、少し長めの絵本を読んでいました。すると、途中で何度も質問をしてくるのです。私は、最後まで読んであげようと思っていたので、「ちょっと待ってね、最後まで聞いて」と、何度か言ってしまいました。
すると、だんだん、子どもの反応がなくなっていきました。最後まで読み終えても、あまり楽しそうではありませんでした。
この記事は、その日の反省と、そこから考え方が変わった話です。
😔 あの日、何が起きていたのか
今思えば、子どもにとっては、本の内容そのものよりも、気になったことを、親と話す時間のほうが大事だったのかもしれません。
質問してくるのは、話を聞いていない証拠ではなく、むしろ、本の世界に入り込んでいるからこそです。「どうして?」「このあとどうなるの?」と考えているということは、一生懸命、物語と向き合っているということなのです。
それなのに、私は「読み終えること」をゴールにしてしまいました。子どもは、自分の気持ちが受けとめてもらえなかったように感じたのかもしれません。
🍰 質問は、本を楽しんでいるサイン
思い返すと、わが家の子どもたちは、本と、それぞれ違う関わり方をしています。
5歳の子が好きな『ぐりとぐら』は、大きなカステラが出てくる場面がお気に入りです。読むたびに、「これ、みんなで食べたら、どれくらい残るかな?」と聞いてきます。
2歳と0歳の本の楽しみ方は、「3人の絵本の好みの違い」に書いています。同じ家で育っていても、それぞれ違う楽しみ方をしているのが、面白いところです。
💡 変わったこと:最後まで読まなくてもいい
あの日以来、読み聞かせについての考え方が、少し変わりました。
- 途中で話が脱線してもいい:質問されたら、少し付き合ってみる
- 同じページを、何度見てもいい:気に入ったページで、立ち止まる
- 最後まで読まなくてもいい:「今日はここまで」で終えてもいい
- 親が読み終えることより、子どもが本に興味を持つことのほうが大切
こう考えるようになってから、読み聞かせの時間が、ずっと気楽になりました。「ちゃんとやらなきゃ」という気持ちが、少し軽くなったのです。
「毎日やるべき」という考え方についても、別の記事で書いています。よければ、「絵本の読み聞かせ、いつまで続ける?「毎日やるべき」を疑ってみたお話」もご覧ください。
🌿 質問されたときの、ゆるい付き合い方
図にすると、質問されたときの流れは、こんなイメージです。
「頭では分かっているけれど、時間がない日もある」というのも、正直なところです。そんな日に、私が意識していることをまとめます。
- 全部には答えない:「どう思う?」と聞き返すだけでも、十分です
- 「あとで話そうね」を使う:読み終えてからゆっくり話す、という約束をする
- 短い本を選ぶ:時間がない日は、本のほうを選び直します
- 1ページだけでもOKにする:「今日は1ページだけ」の日があっても大丈夫です
- 子どもの様子を見て、やめどきを決める:反応が薄くなってきたら、そっと切り上げます
忙しい家庭の工夫は、「忙しい共働き家庭でも続けやすい、読み聞かせのちょっとした工夫」にもまとめています。
🎈 きょうだいで、比べなくていい
3人育てていると、つい比べたくなる瞬間があります。「上の子は、この年齢で、もっと長い話を聞けていたのに」と思ったり。
でも、読み聞かせへの反応は、年齢や性格、その日の気分でまったく違います。『だるまさんが』で笑い転げる2歳と、おばけの話に真剣な顔をする5歳と、絵をじっと見つめる0歳。どれも、その子の「今」の楽しみ方です。
比べるより、「今日は、この子はこの本が気になるんだな」と見つけるほうが、ずっと楽しい時間になります。
まとめ:読み終えることより、また持ってきてくれること
- 質問は、本を楽しんでいるサイン。さえぎらずに、少し付き合ってみる
- 読み聞かせは、最後まで読まなくていい
- 脱線も、同じページのくり返しも、大歓迎
- きょうだいで比べず、その子の「今」を楽しむ
私にとっての成功は、「最後まで読めた日」ではなく、「次の日も、『読んで』と本を持ってきてくれた日」になりました。完璧な読み聞かせを目指さなくても、大丈夫です。今日も気楽に、1ページから、始めてみてください。